この記事はRevComm Advent Calendar 2023 25日目の記事です。
RevCommでCTOを務めています平村健勝です。
この記事では、2023年のMiiTel開発チームの変化や印象に残った出来事について振り返りたいと思います。
組織構成とNon-Japanese Speakerの採用開始
2023年12月1日時点で全従業員256名中、エンジニア、デザイナー、リサーチエンジニアをあわせたメンバー数は114名でエンジニア比率は約45%の構成になっています。
ビジネスの成長に合わせてエンジニアの採用活動を続けていますが、優秀なエンジニアの採用には各社苦労していると思います。そこで、RevCommでは採用目標を達成するためにスキルや経験面の採用基準を引き下げるのではなく、コミュニケーション可能な言語の基準を緩和することとしました。
Non-Japanese Speaker(日本語話者ではないメンバー)へ採用を広げることで、技術力を落とさずに採用目標を達成しつつ、もともと在籍している日本語話者も必要な場面で英語を使ってコミュニケーションすることで組織全体の高い技術力を維持できると考えたからです。
9月には、IT Mediaの記事『米Amazon辞めて日本のスタートアップに とある外国人エンジニアに理由を聞いた』でソフトウェアエンジニアAndrewのインタビュー記事が掲載されました。
12月現在で15名のメンバーが在籍しています。Non-Japanese Speakerの在籍しているチームではチャットやミーティングなどをすべて英語で進めています。エンジニア全体宛のドキュメントも日本語と英語の2言語で行うようになっており、スピードだけでなく技術力も落とさない体制を目指しています。
プロダクトの海外展開
RevCommのCorporate Missionは「コミュニケーションを再発明し、人が人を想う社会を創る」です。特にエンジニア組織では、ユーザーに寄り添ったイノベーティブなサービスの提供を通して、世界中の人々が「人が人を想う生活」を実現することを組織の使命と考えています。
このため、RevCommが開発するすべてのプロダクトは(国ごとに異なる料金計算システムなどを除いて)グローバル化を前提として開発しています。 英語のグローバル版をベースに開発しそれを日本語にローカライズすることで、スムーズなプロダクトの海外展開が可能な構成としています。
インドネシアでは2月に現地法人を設立し、3月にサービスのユーザー数は1000名を越えました。RevComm Indonesiaのメンバーやユーザーの雰囲気は以下のnote記事で紹介されています。
このような取り組みが奏を功し4月に米国Forbes、Sequoia CapitalならびにMeritech CapitalがAIを活用してビジネスを展開する最も有望な未上場企業を表彰する「Forbes AI 50 2023」にアジアの企業として唯一選出されました。
よりグローバルな視点を持って取り組めるよう、国際的なイベントに参加し情報収集や情報発信を行っています。国際学会での研究発表のほか、PyCon APAC 2023、米国フロリダで開催されたAsteriskの国際会議Astricon、米国サンフランシスコで開催されたSalesforce主催のDreamforce、米国ラスベガスで開催されたAWS主催のre:Inventにメンバーが参加してきました。
大企業向けのプロダクト改善、新規サービスのリリース
SaaSビジネスを成長させるためには、ユーザーを増やす、製品に高い価値を感じていただき、ARPU(1ユーザーあたりの単価)を高める、既存の技術や顧客基盤を活かした新サービスを企画する、満足度を向上し解約率を減らすのが主な売上を伸ばす方法です。
このため、エンタープライズ(大企業)やこれまで導入実績の多くなかった官公庁や地方自治体、金融機関などの業界へも活用頂けるよう機能の拡充を進めています。
具体的には、厳しいセキュリティ要件を満たすために閲覧範囲や利用可能な機能を細かくコントロールできる機能やシングルサインオン、限界性能を高める改善などを順次リリースしています。さらに、システム間の連携を容易にするIncoming Webhook、Outgoing Webhook機能をリリースしました。
この結果、公共案件としては2021年の東京都保健福祉局への導入に続いてインドネシア社会保険庁への導入を実現しました。
4月にはPBX(音声通信インフラ、つまり電話の交換機)のインフラとアプリケーションの大規模リニューアルを実施しました。
シード期にスピード重視でJavaとPHPで開発したリソースを音声認識や自然言語処理などの機械学習と親和性の高いPythonに全てのコードを書き直し、同時に高機能化、高性能化、安定化、低コスト化(約33%減)に成功しました。
リリース作業は2022年12月から30回に分けて順次、段階的に移行し4月にすべてのテナントを移行完了しました。
6月に移行プロジェクトの成功祝いとして、プロジェクトに関わった全メンバー25名が日本中から集合して相模湖プレジャーフォレストでバーベキューを行いました。
6月にはMiiTel Call Centerをリリースし、10月には通話内容をリアルタイムで確認できる機能を追加リリースし、コールセンター業務においても便利に活用いただけるようになっています。
まとめ
2023年も組織、プロダクトともに成長してきました。2024年も複数の新規プロダクトのリリースや既存プロダクトの大規模リニューアルに向けて企画、進行中です。世界中のユーザーがコミュニケーションの再発明を通して人が人を想う社会を実現できるような世界を目指して、革新的な取り組みを次々に進める計画です。
ご興味があれば、ぜひ以下のリンクから採用情報をご覧ください。