皆さんこんにちは。RevComm の CTO の平村 (id:hiratake55, @hiratake55) です。今年もあと数日となりました。この記事では、2024 年の RevComm の開発チームの振り返りを行いたいと思います。
この記事は、RevComm Advent Calendar 2024 の 25 日目の記事です。
1 月: 組織体制変更
1 月には、エンジニア組織の組織変更を行いました。2023 年 12 月まではマトリックス型の組織を採用し、フロントエンドやサーバサイド、インフラ、モバイルなど、それぞれの技術スタックの専門性を活かしながら各開発プロジェクトに所属して開発を進める組織形態でした。
しかし主力の MiiTel Phone に加え、MiiTel Meetings (オンライン会議解析) や MiiTel RecPod (対面商談解析) など製品が増えてきたこともあり、プロダクト単位の開発組織への変更を行い、よりわかりやすい組織体制に変更しました。新しい組織体制ではプロダクト別の組織に加えて、組織横断で最適化を行う CTO 室で構成されています。
2 月: 開発者向けサイト MiiTel Developers を発表
開発者向けサイトの MiiTel Developers を発表しました。2023 年には、Incoming Webhook や Outgoing Webhook を開発者向けにリリースし、MiiTel にデータを登録したり、外部のサービスに連携することが容易になりました。
MiiTel Developers は、このような機能を開発する開発者向けにチュートリアルや API ドキュメントを整備することで、Developer Friendly な製品へ前進しました。
- MiiTel Developers 日本語版: https://developers.miitel.com/
- MiiTel Developers 英語版: https://developers.en.miitel.com/
3 月: MiiTel Phone Mobile バージョン 3 をリリース
MiiTel Phone Mobile バージョン 3 をリリースしました。バージョン 3 では、プラットフォームを Flutter に変更するため、全てのコードを書き直しました。約 1 年間にわたって技術検証と開発を進め、これまで数多く寄せられていた多数の要望にも併せて対応しました。
MiiTel Phone Mobile は、バックグラウンドやロック画面での処理など、VoIP アプリならではの苦労もありましたが、4 名のチームでリリースを成功しました。
4 月: 会話コーチング機能のリリース
「会話コーチング機能」は、生成 AI を活用して、ユーザーの会話の傾向が他のユーザーと比較してどのような状態にあるのかを、システムが自然な文章で会話の改善点を学校の通知表のように届ける機能です。
これまでは、ダッシュボードを操作して傾向を把握する必要がありましたが、このリリースにより自分自身の会話の改善点やよくできている点を簡単に具体的に把握することができるようになりました。
5 月: SMS 機能のリリース
MiiTel の SMS 機能は通話終了後や通話中に SMS をユーザーが取引先のお客様に送信できる機能です。また、コールセンターでオペレーターにつながるまでに時間を要する場合や、オペレータの数が限られている場合に、SMS を送信しお客様をお待たせしないようにするための機能です。
この機能の開発は多くのメンバーが関わりました。音声通信システムを開発するチーム、ブラウザ上の通話アプリを開発するチーム、応対履歴データを管理するチーム、料金計算を担当するチーム、キャリアから回線の仕入れを行うチームなど社内の多数のチームがコラボレーションすることで、短期間でリリースを成功させました。
7 月: MiiTel Scan To Call のリリース
MiiTel Scan To Call をリリースし、記者発表会を開催しました。MiiTel Scan To Call は、QR コードをスキャンするだけで、通話料無料、アプリのインストールを必要とせず、モバイルブラウザから電話による通話が可能な革新的なサービスです。また、どの媒体を見て発信したかをトラッキングできるため、これまで困難とされていた電話の広告効果測定が可能になりました。
8 月: 全社オフサイトミーティング
RevComm では約 260 名の社員がフルリモート・フルフレックスで業務にあたっています。オフサイトミーティングでは、フルリモート・フルフレックス勤務のレブコムにとって、年に1度、全社員が通常業務から離れ、部署を超えたコミュニケーションを取ることのできる貴重な機会です。オフサイトミーティングでは、CEO の會田、経営企画の鈴木、そして CTO の私から、経営や事業に関するプレゼンテーションを行った後、懇親会で交流を深めました。
10 月: 経団連へ入会
経団連へ入会しました。スタートアップが経団連に入会したというニュースには驚いたメンバーも多く、私から入会目的や狙いを説明しました。
入会の理由としては、国内外の経済動向や政策に関する情報収集を強化し、事業成長を加速させること。また、日本の経済界や各業界のリーダーと連携し、AI や音声テクノロジーを中心としたイノベーションを推進すること。経団連というと、重厚長大系のお堅い企業群というイメージがありますが、ここに新しい風を吹かせることがスタートアップに期待されていること、グローバルで日本を代表して活躍する企業を目指していくことです。
10 月: インドネシア出張
インドネシアのジョグジャカルタで開催された PyCon APAC 2024 で RevComm から 3 名のエンジニアのプロポーザルが採択され、プレゼンテーションを行うためインドネシアへ出張しました。
また、ジャカルタにあるインドネシア子会社の RevComm Indonesia のオフィスにも訪問し、同時にユーザー会のイベントや顧客訪問のため出張で滞在していたプロダクトマネージャーや私も合流して交流会を開催しました。
RevComm Indonesia では販売とサポートを行い、日本のメンバーとはリモートでインドネシアチームと新機能の企画やお客様との対応についてディスカッションを行っていますが、実際に現地にインドネシアの社会課題やカルチャー、テクノロジーの浸透度を肌で感じることができ、モチベーションが高まりました。
11月: 総務大臣賞受賞
「第18回 ASPIC クラウドアワード 2024」で表彰を受けた全約 130 社中、最高位の総務大臣賞を受賞し、阿達総務副大臣より表彰を受けました。受賞の背景として、ユーザーが最新のテクノロジーを日々のビジネスに活用できるようになっている点、ユーザー数や導入企業数の増加度合い、海外進出をしている点を高く評価されました。
表彰の概要は総務省のサイトにも掲載されました。
12 月: re:Invent 参加
米国ラスベガスで開催された AWS の re:Invent に 3 名のエンジニアが最新技術の調査のため参加しました。生成 AI やデータベースの新機能、機械学習モデルを効率的に学習・推論するための仕組みについて、これまでリリースされていたものの知らなかった機能や、量子コンピューターやブロックチェーン、スポーツにおける IT の活用、IoT など業務では扱うことない知識を得ることができ、新サービスや既存サービスの効率化を考える上でのインスピレーションになりました。
まとめ
2025 年も魅力的な新サービス、新機能のリリースを予定しています。世界で活用される MiiTel のサービスの開発に興味のある方は、ぜひ応募をお待ちしております。