RevComm Tech Blog

コミュニケーションを再発明し 人が人を想う社会を創る

生産性の高い定例会議を行うための準備と進め方

この記事は、RevComm Advent Calender 2日目の記事です。

挨拶

株式会社RevCommでバックエンドチームのマネージャーをしている持田と申します 👨
RevCommとは名前の通り、コミュニケーション (Communication) を再発明 (Reinvention) することをミッションとしている会社で、普段から相手を思い遣った交流を大事にしています。
私がPMとして定例会議の運営をしているオンライン会議ソリューションの開発プロジェクトでも、ミッションを反映して、より生産性の高い会議を開催できるように制度を整えてきたので、その知見を共有したいと思います💡

準備編

故事成語でも事予則立という言葉があります。全てのことは、事前によく考えて準備すればうまくいくという意味の言葉です。もちろん定例会議の前にも、準備をすることが役立ちます。

毎週行うMTGのために都度議事録用のファイルを作成するのは手間です。普段から利用している タスク管理ツールに、自分がアサインされているタスク1の情報を書き込むようにします。 「開発環境にリリース済み。テストケース作成中」というような具合です。

タスクに情報を集めることが重要です。 もし、あなたのプロジェクトで定例会議の為だけに資料を作成しているのであれば、極力辞めるべきです。タスクに情報を集めておくことで、アサイニーが転職したり体調を崩したりしても、タスクに関わる情報をうまく引き継ぐことができます。年末休暇明けに自分のタスクを思い出す場合にも役に立ちます。

弊社では、多くのプロジェクトでAsanaを採用しています。 全員がAsanaを使うことを強制されているわけではありません。例えば、Github Projectを使っているプロジェクトも存在します。これはメンバーの話し合いで決められています。

いずれのツールも得意不得意があり、選択は会社によって異なるかと思いますが、できるだけ会社で1つのタスク管理ツールを採用することをオススメします。統一することで、プロジェクト間をまたがるタスクの依存関係が定義できたり、自動的な相互リンク、共通のマイルストーンの設定などが可能になるためです。2
弊社でもAsanaの利用に向けて移行が活発になってきています。

また、採用するツールが決まっていても、プロジェクトとしての運用方針を決めて説明するドキュメントや、運用方針を強制する仕組みが無いと、できることが多すぎて中々メンバーに使ってもらえません。
下記のようなカスタム機能で、運用方法がわかるようにしておくと自律的な更新が期待できます。

  • GitHubの Issue テンプレート
  • Asanaのタスクテンプレート、ルール

あくまで私のプロジェクトの一例ですが、下記のようにAsanaテンプレートを設定することで必要なサブタスクが生成されます (もちろん、状況に応じてテンプレートを使用しないこともできます)。
こうすることで、タスクの進行状況がわかりやすく、副次的に新たにプロジェクトに参加したメンバーでも必要な作業がわかるような仕組みになっています。

進め方編

定例会議では、作業中のタスクについて困っていることが無いか、俯瞰的に見てスケジュール通りに進捗しているかが主な議題になります。

作業中のタスクについて困っていることが無いか確認する

各メンバーに準備の段階でタスクに情報を追記してもらっているので、画面共有で更新されたタスクを表示します。 Asanaには、 最終更新日 > 7日前 というタスクのフィルタがあるので、この結果3を画面に映し4、各担当者に更新内容を必要に応じて読み上げてもらいます。

この際に相談や決定事項、必要アクションが新たに言及されれば、タスクに書き込みます。誰かが書き込んでいる間、参加者には少し待ってもらってください。後で書くと言って忘れてしまうよりは、情報を残すことに少し時間をかける方が良い時間の使い方ではないでしょうか。

スケジュールの確認

スケジュールに関しては、

  • どれくらいのプレッシャーがあるか?
  • 参加者は誰か?

上記によって説明量と説明の仕方が大きく変わるかと思います。
AsanaやGitHubに書き起こされたタスクは粒度が細かいため5、期初に定義したロードマップ6に対しての粒度が大きいレベルで進捗が分かるように意識しています。

リファクタリングや変数名などの話を聞いて疲れている😇ビジネスサイドのメンバーには、ここだけは集中して聞いてもらうようにします。場合によっては、こちらの話題を先に出す方がいいかもしれません。
この際、我々のプロジェクトでは期初に発表した Google スプレッドシートのガントチャートに赤黄青信号を示す色をつけるだけにしています。

まとめ

  • 定例会議の前に、進捗をメモしておきましょう
  • タスクや Issue (チケット) に情報を集めましょう
    • Slackでは見失いやすいです
    • 会議のためだけの資料は読み返すのが大変です
  • タスク管理ツールの使い方を定義しましょう。ルールを書くだけでなく、使い方を制限するよう設定しましょう
  • タスク管理ツールを画面に投影しましょう
  • 参加者に応じて、情報共有の粒度を分けましょう
  • 期初のコミットのトラッキングをしましょう

  1. GitHubを使っているなら、Issueと読み替えてください 。
  2. Unito などのサードパーティの提供するタスク管理ツールの同期ツールを使えばAsanaとGitHub Issueの両方でタスクを管理するハードルは下がりますが、各ツールに属するユーザーのマスターデータなど連携不可能なフィールドも存在するため、やはり1つのツールを使うことが望ましいです。
  3. 冒頭の準備編でコメントを追加していれば、フィルタ結果でタスクが表示されます。
  4. タスク管理ツールを画面に映すことは、「毎週画面に映すので必ず更新してくださいね」というメッセージにもなります。タスク管理ツールを使っているけれども更新が少ない && 定例会議で使っていないというチームにはとても有効です。
  5. これは会社によって実施是非が異なると思いますが、半期や四半期ごとにチームやプロジェクトの外に向かって機能の追加予定を発表することを示しています
  6. 例えば、ビジネスサイドのメンバーに「Refactor: isPositiveフラグを削除」というタスクを見せることにはあまり意味がない。